MCグラスラボ -ガラス工房見学記
レースガラスの制作を得意としているMCグラスラボ(板橋区)は、
ガラス作家の永井煌晟さんが主催する工房。
レースガラスというのは、ヴェネツィアで生まれたガラスの装飾技法で、
ストライプやらせん状の繊細な模様を施したものです。
店主は先日、その制作工程を見学してきましたよ。
普通の吹きガラスとは、工程・作り方が少し異なります。
あらかじめ、模様を構成するパーツ(色ガラス棒)をたくさん作り溜めておき、
そのパーツを組み合わていくことによってひとつの作品を完成させてゆくのです。
具体的には、以下のような工程で制作されていきます。
らせんのガラス棒を作る工程は、飴細工の作り方に似ているかな。
1、色ガラスを芯にしたガラス棒を、長ーく延ばす。
2、1でできた長いガラス棒を使いやすい長さ(10㎝位)にカットする。
3、2でできたガラス棒を、熱を加えながら何本か束ねる。
4、3をさらにねじることで、らせん模様のガラス棒を作り、長く延ばす。
5、4でできたガラス棒を使いやすい長さ(10㎝位)にカットする。
6、5でできたガラス棒をすのこのように並べる。
7、芯になる透明な吹きガラスを作り、6を巻き取りながら形を整える。
8、炉に入れて熱しながら、表面のガラス棒の凸凹をならしてゆく。
9、8を何度か繰り返しながら、縁や底の部分の形を整え、作品を完成させる。
以上の通り、工程がたくさんあって、ものすごく大変な作業なのですが。
「鉄は熱いうちに打て」ならぬ、「ガラスは熱いうちに加工しろ」とでもいう感じで、
リズミカルでスピード感あふれる制作風景は、まるで魔法のよう。
エンターテインメント性があるので、見ていて、とても清々しかったですよ。
そうして出来上がった作品は、
繊細でありながらも、 手仕事のあたたかさのようなものが感じられます。
飲み物を注いだときのきらきらと輝くうつくしい表情を楽しみながら、
日々の食卓で使っていただきたい逸品です。
■ MCグラスラボの商品ページ
「神楽坂 暮らす。」では、2013年の早春、
以下の日程で永井煌晟さんとMCグラスラボの作品展を開催予定。
色とりどりのレースガラスのタンブラーなどが揃いますので、
どうぞおたのしみに。
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永井煌晟 -MC Glass Lab.- eXhibition
2013年2月22日(金)~3月7日(木)
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(2013年2月10日)
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